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2021.08.09

鳳来牛を多くの人に知ってほしい――。サカイフーズ がキッチンカーでの奮闘に至るまでの物語です。

 

最高級黒毛和牛の霜降り肉は脂がくどくて苦手。そんな人でもたくさん食べられる幻のブランド牛

はじめまして。愛知県新城市で精肉店を家族で営んでいる酒井孝治と申します。「最高級黒毛和牛」と聞くとどんなイメージをお持ちでしょうか? 「霜降り肉は脂がくどくて多くは食べられない」という方もいらっしゃると思います。私の妻の実家にも毎年、全国的に有名なブランド牛肉を贈ってきたのですが、しゃぶしゃぶをしても残してしまっていたようです。肉屋として不甲斐なく思っていました。 でも、新城市内でわずか4軒の肥育農家が育てている「鳳来牛」との出会いが私を大きく変えました。鳳来牛の肉質は他のブランド牛とは異なります。牛肉の旨みと甘みはしっかりありつつも、しつこさが全くないのです。あまり肉好きではないお年寄りにも「牛肉をこんなにたくさん食べられたのは初めて」と言っていただけています。義父母も鳳来牛ならば最後まで食べてくれるようになりました。

新城市の「肉のさかい」の三代目です。大阪の飲食店と愛知の精肉店で修業し、26歳のときに家業に入りました。自分が切って売った肉は、目隠しされて食べても「いつ扱った肉なのか」を言い当てることができます。

 

愛知県新城市で生まれてやがて松阪牛や飛騨牛になる「三河子牛」を知っていますか?

私が生まれ育った新城市は古くから和牛の繁殖が盛んで、その「三河子牛」はやがて松阪牛や飛騨牛となる子牛の供給元としても知られています。ならば地元でも全国に誇れるブランド牛を鳳来牛と名付けて育てようという機運が高まってきたのは10年ほど前のことです。正直なところ、当時の私は鳳来牛を取り扱おうとは思いませんでした。食べてみて、それほど際立った特徴のない肉質でしたし、サシ(網の目状の脂肪)が安定していなかったからです。それよりも全国各地の名高い高級和牛を仕入れて販売することに熱中していました。鳳来牛のことを忘れた頃に、「最近の鳳来牛はすごくよくなったよ。酒井さんのところでも扱わない?」と業界関係者に声をかけてもらいました。半信半疑で食べてみて驚きました。食感も旨みも一級品で、くどさやしつこさを感じなかったからです。品質も安定しています。私が知らない間に肥育の技術が大きく向上していたのです。

ストレスのない環境で可愛がられて育った鳳来牛は、肉の旨みや脂の甘味はしっかりありつつもしつこくなく、食べ疲れしないと評判です。

 

穏やかな気候と山の空気と水。ストレスの少ない環境で育つ人懐っこい牛たち

肥育農家の方々の努力を聞いて、品質に納得しつつも頭が下がる思いでした。鳳来牛が育つ地域は、日照時間の長い愛知県の中でも標高の高い山地にあり、夏でも朝晩は涼しく、冬も極端に寒くなることは少ない安定した気候が特徴です。穏やかな環境の中、鳳来牛は澄んだ空気と清らかな山の湧き水で育てられます。エサは、ムギやトウモロコシ、大豆などを中心に、飼料には抗生物質は一切加えていません。その分、病気にならないよう手間はかかります。農家の一人である源氏肥育組合の久保田さんの牛舎を見せていただくと、牛たちが人間を全く怖がらずに近づいてくることがわかります。すぐに手を出すとビクッと頭を下げるのですが、しばらくするとまた寄って来て手をペロペロとなめ始めたり。本当に人懐っこい牛たちです。

私が尊敬する肥育農家の久保田和男さん。人間を怖がらない牛たちの穏やかな表情を見ると久保田さんの丹精がわかる気がします。
ストレスに弱いのは人間だけではありません。牛も同じです。静かで清らかな地域で、大切に育てられた牛たちの肉質は驚くほど良くなります。

 

「今までにない! これこそ自分が求めていた牛肉だ」という確信

久保田さんによると、牛はもともと「好奇心旺盛だけど臆病な性格」をしているそうです。大きな体と反比例して繊細な心を持っている動物なのですね。だからストレスにも弱く、人間を怖がるような環境にいると肉質も悪くなってしまいます。 牛にも人と同じように性格の違いや牛社会での序列があります。放っておくと、餌の食べ具合や居心地によって個体ごとに肉質のばらつきが出てしまいます。一頭一頭の性格やその日の調子を丁寧に観察して、すべての牛が同じように健やかに育って美味しくなるようにするのが肥育農家の腕の見せどころなのです。 肉屋の息子として生まれ育ち、国内外の牛肉を食べてきた私も「今までにない! これこそ自分が求めていた肉だ」と確信しました。現在、サカイフーズでは牛肉は鳳来牛しか扱っていません。しかも、「A5」ランクの鳳来牛のうちでも最高ランクのB.M.S No.12およびNo.11を主に取り扱っています。地元が生んだまさに最高級黒毛和牛の品質を全国の方々にわかっていただくためです。

鳳来牛を少しでも多くの方に知ってもらうために用意したキッチンカー「鳳来牛1号」です。手軽に味わってもらえるよう各地のイベントに出向き、牛すじ丼、メンチカツ、ビーフカレー、ステーキ、カルビ串などを販売してきた実績があります。

 

買いやすい値段で鳳来牛のおいしさを味わってもらうために。試行錯誤の商品開発

一度でも食べてもらえれば鳳来牛の品質をわかってもらえるはず――。そんな思いで気軽に食べてもらう方法を考えました。比較的安価ですが味は遜色のない部位であるすね肉やネックを中心に、各部位の切り落としなど不揃いなお肉を使ってタコスやタコライスを作り、買いやすい値段にしてキッチンカーで販売するのです。タコス、タコライスと言えば通常は豚肉で作る料理ですが、それを敢えて鳳来牛で、贅沢にひき肉にしました。私たちは今までもキッチンカーでイベントに出店し、鳳来牛の牛すじ丼やビーフカレー、カルビ串などを売ってきました。いずれも好評をいただきましたが、夏場では牛肉を重く感じる方もいるかもしれません。爽やかな辛さがあるタコスならば暑い夏でも美味しく食べていただけると考えました。商品開発に苦労したのは味付けと食感です。鳳来牛のおいしさを知っていただくのが目的なのでサルサソースの加えすぎは禁物です。ひき肉を炒める際の味付けも控えめにしてあります。結果として、鳳来牛特有の旨みと甘みがサルサソースの辛みをほどよくカバーして、小学生でも食べられる商品になったと自負しています。食感に関しては正直なところ試行錯誤中です。鳳来牛はとても柔らかいので、通常の倍以上の太さでひき肉をひいても肉の繊維がほぐれて歯ごたえがなくなってしまいます。肉質が良すぎるうえの課題です。今回は、ひき肉は温めずに冷ました状態で提供します。冷えていれば肉がまとまるので食感も生まれますし、肉汁も出にくいので手や服を汚さずに食べやすくなります。こんなに味が深くて、しかもあっさりとしたひき肉は食べたことがない――。お客様にそう言っていただく自信が私たちにはあります。まずは豊橋総合動植物公園のイベント「ナイトZOO」で7月23日からお披露目します。ぜひ食べに来てください。

鳳来牛の味わいを損ねないために味付けはできるだけシンプルにしました。お肉が苦手という方にこそ、ぜひ一度食べてみてほしいです。
タコライスもご用意しています。鳳来牛のしつこくない牛脂がほどよくご飯にからみ、最後の一粒までおいしくいただけると思います。

サカイフーズ

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